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旅のしおり

 ここには、マリンエキスプレス「フェニックスエキスプレス」川崎−宮崎、の乗船記があります。
 この航海をもって、京浜航路は休止となりました。

 宮崎にて。
 口がかぱっと開くと、ちょっと怖いかも(^^;。
 キバまで生えてるんだもん。

■05/06/17 マリンエキスプレス「フェニックスエキスプレス」川崎−宮崎

 今日の川崎のターミナルは、大賑わいでした。
 テレビのカメラも複数入って。
 ニュースかなんかで流れたのかなあ。
 お見送りの方も結構居たし。
 私達は友人の車でターミナルまで送って貰ったのですが、辛うじて駐車スペースを見付けて、滑り込みます。
 誘導の人、送迎って言ったら、結構嫌そうな顔をしてました。
 車内を覗き込んで、本当に乗船するのか、荷物を確認してたし(^^;。
 構内、狭いですもんねえ。
 結局、私はここにバスで来ることは、一度もありませんでした。

 梅雨前線の影響から、到着が90分程遅れたので、乗船開始も順調に遅くなります。
 送ってくれた友人は、出港を待たず、帰って行きました。
 ありがとね。
 折角だから、勝浦まで乗って行けばいいのに。
 同行する友人によると、「パシフィックエキスプレス」の最終日には待合室で終航式があったそうなのですが、今回は特に何もありません…。

 さあて、乗船手続きの列に並んで、っと。
 相部屋承知と遅延承知のスタンプが押されたよ。
 更に、船内の案内所で鍵を受け取るとき「501号室は設備が故障しています」って言われて。
 故障承知のスタンプが押されるのかと思ったら、別の部屋を案内してくれました(^^;。
 503号室。
 2等寝台Bですー。
 和室なのだっ。
 インサイドですけどね。
 妙にだだっ広い、洗面所とシャワールーム付き。
 そっちは結構汚れてるなあ。
 結局使いませんでしたけど。
 船内の注意書き冊子をぱらぱらめくっていたら、「マリンエキスプレス」のシールの下に「日本カーフェリー」の社名が見えていました。
 私の知らない会社名ですけど、いつ頃まで存在してたのかなあ…。


 川崎って、その構造からお見送りは不可能で…。
 舫いを外した地上の人達は、すぐに船首側へ走って行きました。
 岸壁で花束贈呈とかをやっていたと思うのですが、全然分かりません。
 ちょっと残念だぞ。
 その花束は、出港後、案内所に飾られていました。

 いよいよ、出港。
 20人以上の人達が、デッキから遠くなって行く川崎のターミナルを静かに見守って。
 その上を、飛行機がひょいひょいと飛んで行きます。
 本当にみんな、身動きもせず、誰も喋らず、静かに見守っていたのでした。
 船は、ちょっとだけかすれた汽笛を、何回も何回も鳴らして。
 転回する間に、14回位は鳴らしてたよー。
 船内案内の放送をしていたおねーさんが、最後にちらっと最終航海ということに触れました。
 後は、もう普通通りなの。
 日本最速フェリーを謳ったテープ放送も、今回は流れませんでした。
 もう流してないのかなあ。
 テープ案内、翌日の足摺岬だけは流れていました。

 このフェニックスエキスプレス、以前に一度乗船したことがあるのですが、船内の構造とか、もう全然覚えていません…。
 基本的に私は、船内の構造とか配置とか、下船したら綺麗さっぱり忘れちゃう人なので…(^^;。
 夜のバイキングにも挑戦しようと思ったのですが、団体さんで結構混雑していたので、今回はパス。
 覗いてみたら、何か不味そうだったし…(こら)
 お風呂に入って、部屋でごろごろします。
 お風呂、夜になると閉鎖されちゃうのが残念ですー。


 翌朝。
 遅れをそのまま持ち越して、勝浦に入港です。
 そんなに早起きしなくて済んだから、逆に良かったかも。
 ゆっくりと回って、接岸。
 後で船長のお話を聞いたとき、あれが橋本ターンだ!、なんて言ってたっけ。
 操船、かなり難しいみたいですよー。

 団体さんが降りて、船内は随分と静かになりました。
 路線バスも、座席は全て埋まるだけの徒歩客が居て。
 観光バス2台と共に、ターミナルを出て行きました。
 デッキから、思いっ切り手を振り合って、お別れします。
 私が一番最初に手を振ったら、バスの人達が一斉に手を振り返してくれて、何か凄く嬉しかったです♪。
 花束贈呈とかのイベントは、船上からは分かりませんでしたけど、やっていたのは間違いないですー。
 さすが、ここからの車輌の乗船はゼロ。
 下船も、乗用車が何台かだけでした。

 本船も、いよいよ出港。
 ゆっくりゆっくり離岸して、お見送りの人達と手を振り合って。
 また、何回も汽笛を鳴らしての出港です。

 これでもう、勝浦に入るお船は無くなってしまいました…。

 10時からは、ブリッジで船長のトークショウがあるとのことで、早速出かけます。
 30人以上の人達が居たのかな…?。
 橋本船長のお話を楽しく聞いて、気が付けば2時間15分が経過していたのでした(^^;。
 色々と、ためになるお話でした。
 それと共に、ヤバい話も色々と…。
 え、そんなことまで言っちゃっていいんですかあ、みたいな。
 ここでご紹介するのも、自粛しておくです(^^;。
 どうして船内で、わざわざタイタニックを上映するのか、その理由も分かりましたあ。
 写真を一緒に撮らせて頂いて、シーコムフェリー誕生記念のハンカチまでプレゼントされちゃいました。
 シーコムフェリーも、私は知らないなあ(^^;。
 フェリーには詳しくないので…。
 今思えば、ハンカチにサインを貰えば良かったかしら。
 その後、和服のおばちゃんと少しお話をして…。
 色々な方が乗船してますー。
 船長に女の子と間違えられた男の子とか…(^^;。
 そういえば、クルーのネームプレート、既に宮崎カーフェリーに変わっていました。


 私達はレストランへ移動して、バイキングのランチを食べるよー。
 トークショウがこの時間で終わったのも、レストランへ来て貰えるようにっていう、営業上の利用だそうですし。
 それはそうですよね。
 船長がお客さんを虜にしちゃうと、レストラン担当の人は泣きが入りますもん(^^;。

 全部冷凍食品なのかと思ったら、ニンジンとインゲンの天麩羅とか、ササミとシソのフライとか、手作りのお料理もありました。
 結構美味しいぞ(^^)。
 前回利用したときは、かなりのマイナス評価をしたんですけど、これなら普通ですねー。
 品数が少な目なのは、仕方無いかなあ。
 そして、食事の後のお片付けで、気持ちが萎えるのは以前と一緒(笑)。
 でも、ここまで省力化の努力をしても、京浜航路は維持出来なかったというのが現実なのです。
 休止になっちゃうのは寂しいけれど、とても寂しいけれど…。
 せめてこの航海だけでも、ずっと記憶に止めておきたいって思います。


 そんな感じで、のんびりとした航海になりました。
 船内も落ち着いた雰囲気で。
 遅れはそのまま、宮崎まで持ち越し。
 特別なアナウンスやセレモニーも無く、静かな宮崎到着となりました。
 タグボートがうんせうんせと押して、接岸。
 数人の、お出迎えの方がいらっしゃいましたあ。
 辛うじて、まだ明るいです。
 入港するのと入れ違いに、漁船が一斉に出港して、その後に「みやざきエキスプレス」が出て行ったのでした…。

 これで、京浜航路とはお別れです。
 ここからのバスはもう無いし、イオン宮崎ショッピングセンターまで歩いて、バスを捕まえようっと。
 徒歩20分位で、バスも20分おきに走ってます。

 出発前、マリンエキスプレスのサイトには、こんな情報↓が載っていました。
 だから、心配になっちゃいましたよ。

■川崎=>那智勝浦=>宮崎(フェニックスエキスプレス)
2005/06/10 09:37 本日の川崎発 勝浦経由 宮崎港行きは台風4号の影響により勝浦港への寄港を中止致します。
■川崎=>高知=>日向(パシフィックエキスプレス)
2005/06/09 11:05 本日の川崎発 高知経由 日向行きは台風4号の影響により高知新港への寄港を中止致します。
■川崎=>那智勝浦=>宮崎(フェニックスエキスプレス)
2005/06/09 08:58 本日の宮崎港入港は台風4号の影響により定刻よりも2時間45分遅れで入港予定です。

 台風の影響は無くなりましたが、今度は梅雨前線で。
 船長さん、上りの勝浦は、抜港も考えたっておっしゃってましたし。
 でも、全般的に、平穏な航海でしたあ。

 今回の旅の前後の様子は、こちらからどうぞ(^^)。
 ちなみに、仮面ライダー龍騎の31話は、この「フェニックスエキスプレス」が舞台だそうですよ。


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