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旅のしおり

 ここには、川崎近海汽船「べが」八戸−苫小牧、乗船記があります。
 今回、東北新幹線「はやて」からの乗り継ぎで、本八戸にやって来ました。
 この航路って、私の家からだとかなりの遠回りで、かつお高く付いちゃうのが難点なのです。
 「べが」の時間に合わせてフェリーターミナルまで行くバスは無いのですが、南部バスのシルバー病院行きに乗って、上浜名谷地まで行けば、徒歩15分位だそう。
 ネットで時刻表を調べて、10:49に決めっ。
 料金は、230円ですって。
 次の11:45でも十分間に合う筈ですけど、早めに行っちゃいまあす。

 この旅の前の様子はこちらをどうぞ(^^)。

■09/02/24 川崎近海汽船「べが」乗船記 八戸13:00−苫小牧22:00

 シルバー病院まで行くバスって、1時間に一本位しか無いのですが、何故か南部バスと市営バスが殆ど同じ時間だったりするのですよね。
 意味が無ーい。
 本八戸の駅前には、南部バスと市営バスが同時に到着して、私はおんぼろな南部バスの方に乗ります。
 床が木張りだったりする、本当に昔のバスでした。
 上浜名谷地のバス停が近付くと、前方に八戸臨海鉄道の線路が見えて、青いディーゼルがコキを3両引っ張って行きました。
 バス停からの道は、すぐ目の前の交差点を右に曲がって、後はずっと真っ直ぐ。
 分かりやすいね。
 程無く、遠くに「べが」の船体が見えたのでした。
 以前とは、船体の塗装が変わっているよ。
 だからか、全く雰囲気が違って見えるの。
 以前は、平べったくておんぼろ、っていう印象が強くって…(^^;。
 船尾から船首へと、岸壁をとてとて歩いて、ゆっくりと観察しちゃいました。

 とりあえず、乗船券を買おうっと。
 乗船名簿には、「はやて」利用の有無を尋ねるアンケートが有ったので、喜々として有にチェックを入れます。
 利用目的の欄はいつも迷っちゃいますけど、まあ観光でいいのかな。
 窓口には割引対象のカード一覧の掲示が有って、一番下にコムレイドカードも載っていました。
 わわ、ちゃんとカードの写真まで付いてる(^^)。
 これなら、しっかり割引して貰えそうなのです。
 でも…。
 カードを出したら、窓口のおねーさんに「…このカードは何ですか?」って聞かれてしまうのでした。
 こらあ(^^;。
 何かもう、仕方が無いのかなあ。
 さくっと割引してくれるのは、オーシャン東九フェリーだけみたいな感じですもん。

 ともあれ1割引きして貰い、クレジットカードで4,500円を支払ったのでした。
 ここの乗船券は、小型でカラーで、他社とはちょっと違ったタイプなの。
 乗船開始は、出航の1時間前、12:00ですって。
 まだ時間が有るので、2階に上がって、無料で使える無線LANに繋いで、のんびりします。
 来月の、四国の旅の予約を入れたりとかして。
 フェリーターミナルでネットに繋げるのって、凄く便利。
 乗船してしまうと、暫く通信が途絶しますもの。
 無線LANは、他のターミナルにも是非欲しい所なのです。

 そして、乗船っ♪。
 岸壁の通路を歩いて、「べが」の前まで行き、船内へと入ります。
 カーデッキの所でチケットの半券を渡すと、エスカレーターに案内されて。
 岸壁でも、乗船口でも、丁寧に挨拶されちゃいました。
 クルーの中には、おねーさんも何人か乗船されていて、案内所は華やかです。
 この「べが」は、まだ東日本フェリーのクルーで運航しているのかしら。
 なんて思いつつ、下船のときに「交通ルールを守り、安全運転で…」っていうお馴染みの放送が入ったので、東日本フェリー仕様なのが分かったです(^^)。

 船内は、以前と殆ど変わって無いみたい。
 以前とは、別の瞬間の、同じ場所。
 ちょっとした違い、探し出せるかな…?。
 東日本フェリーのイルカマークが消されているのは、何だか寂しい感じなの。
 この「べが」って、数日前にドックから出て来たばかりなのですよね。

 船内を一回りしてみても、他にお客さんは誰も居ません。
 程無く、トラックドライバーさんが何人か上がって来られて。
 出航前にもう一度一回りしてみたら、一般のお客さんが4人程。
 人気なのは、やっぱり明るい雰囲気な展望室なのです。
 お天気はちょっと悪いけれど、ぽっかぽかだよ。
 特等と1等にも、それぞれにちゃんと利用者さんが居たみたい。
 入港前、クルーがキーの回収に回ってましたもん。

 私は、出航前にレストランへ行きます。
 12:00から、既に開いているのですよねー。
 既にドライバーさんが何組か居て、そこそこの賑わいでした(^^)。
 折角なので、色々なメニューを試してみたかったし、イカ刺し単品500円と唐揚げ単品600円を食べたです。
 おかずだけじゃあ何だかヘンなので、一緒に日本酒。
 普通にビールが飲めたらいいのですけど、炭酸とか苦いのとかが苦手なので…。
 昼間っからお酒を飲むのも、フェリーの醍醐味、かしら。
 ちなみに、「べが」ではこの時間しかアルコールの販売はしないそうで、夜のレストラン営業のときには、アルコールは勿論、おつまみ的な単品メニューも一部は販売休止になっていました。

 東日本フェリーのレストランって、お安くてボリュームも有って、私は大好きです。
 ボリュームが有り過ぎて、ちょっと苦しいかも(^^;。
 今でも営業しているのは、この「べが」が最後になってしまいました。
 あんなに沢山の航路が有ったのにな。
 イカ刺し、以前はワサビだったと思うのですが、今回はショウガだったですねん。

 売店も、品物は結構充実しています。
 シルバーフェリーのでっかいステッカーとか、もっとデザインが洗練されていれば、買うのですけど。
 あれだと、イマイチ使い所が有りません(^^;。
 トラックの、箱車のボディに貼るのが、正しい使い途、みたいな感じ?。

 売店の横には、携帯の充電コーナーと、電子レンジが有りました。
 ここにレンジが有るのは便利そう。
 閲覧用の新聞まで、3紙程置いて有って。
 自販機のコーナーには、何故か空きスペースが目立ちます。

 出航時間が近付いたので、デッキに出て、フェリーターミナルを見下ろすよ。
 さすがに寒いね。
 余りにも寒いので、デッキを一回りしてから、特等区画の通路に退避したりして。
 特等からは、レストランへ直結の入口が有るのですねー。
 写真入りのメニューまで掲げられていました。

 結局、13分程遅れての出航です。
 到着の遅れたトラックを、待ってあげてたみたい。
 私はですね、苫小牧からの「べにりあ」を待っていたのですが、ちっとも見えて来ません。
 ありり?。
 船内に戻って掲示を確認したら、丁度ドック入りしていて、休航なのでした。
 タイミング、悪いのです。

 ついでに、レストランとお風呂の営業時間も確認しておこうっと。
 レストランは、
 12:00から14:00(オーダーストップは15分前)。
 18:30から20:30(オーダーストップは30分前)。
 お風呂は、
 12:00から14:00。
 20:00から21:30。
 どちらも、下船前に忘れずに行かなくっちゃ。

 てことで、私は2等の1区画に一人で収まり、片隅に積み上げてあった箱形の枕を持って来て、すやすやと寝てしまうのでした。
 もう、眠くって。
 すぐに熟睡です。
 船内は丁度いい温度で、ほわほわして気持ち良かったんだもん。
 目が覚めて、窓から外を覗いてみたら、既にもう暗くなっていたという…。
 折角の昼便なのに、景色を全く見ていません(^^;。

 起き上がって、またまた船内を一回り。
 売店はまだ閉まってますね。
 営業時間外のお風呂も、入口がロックされていて入れません。
 2等の他の区画では、ドライバーさんがテレビを見ています。
 私は手持ちのソフトが、DVD-RAMに焼いて持って来た録画のストックが有ったので、それを見たりしていたのでした。

 それじゃあ、晩ご飯だあ。
 カツカレー650円を注文したよ。
 普通のカレーとの差額がたったの150円なのが、ちょっとだけ不思議な感じ。
 この時間、レストランの利用者さんは、他にお一人だけでした。
 私と同じく、カツカレーを食べます。
 昼間はドライバーさんで賑わっていたのにな。
 ちなみに、食券を渡すと、おねーさんが席まで届けてくれます。
 窓のスクリーンは、全て下ろされてますねん。

 続けて、お風呂、お風呂♪。
 着替え、着替え♪。
 結構小さ目なお風呂ですけど、他に入って来られる方なんて誰も居ませんし、のんびりなのです。
 お湯が温い場合は、各自でお湯を入れて下さい、なんて掲示が有りました。
 あ、確かにちょっと温いかも。

 遠く、苫小牧の街の灯りが見えて来た所で、1等船室、特等船室のルームキー回収の放送が流れました。
 定刻での到着になるそうです。
 私も荷物をまとめて、案内所前に移動だね。
 無線でタラップの取り付け状況をやり取りしているのを聞きながら…。
 今日の徒歩利用者さんは、私の他にはお一人だけでした。

 船内に掲示してあった交通アクセスのお知らせによると、「べが」に接続した苫小牧駅行きのバスは有りません。
 タクシーも、全く停まっていませんでした。
 それはそうですよねー。
 私にしても、このまま大洗へ折り返しますから…。
 苫小牧フェリーターミナルの長い通路を歩きながら、窓から見える「べが」とお別れ。
 岸壁には雪が積もって、ターミナルのライトと共に、「べが」を青く浮かび上がらせていました。
 この雰囲気が、私は大好きです。
 冬の北海道航路って、やっぱりいいな。
 青い夜には、騒音もみんな静かに消えて行って。
 この旅の後の様子はこちらをどうぞ(^^)。


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