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旅のしおり

 ここには、新日本海フェリー「すずらん」敦賀−苫小牧東、の乗船記があります。
 敦賀駅には21:48に着いたので、21:55発の連絡バスにも楽々間に合っちゃいます。
 ただ、そんなに早くからターミナルへ行っても仕方無いので、私は次の22:35発を愛用しているよ。
 バスの発車を見に行くと、いつもとは違って、999ラッピングの路線タイプのバスが来て、お客さん1人を乗せて発車して行きました。
 バスの運用、変わったみたい。
 でも、どうして999なんだろ…?。
 その謎は、駅前に掲げられていた案内板で解けたのでした。
 ちょっとした散歩から駅前に戻ると、いつもと同じ観光タイプのバスが到着して、おにーさんが1人、駅へと走って行って。
 バスの運転士さんは、無線で「何とか間に合いそうです」みたいな報告をしていたので、フェリーの到着遅れが原因みたい。
 新日本海フェリーのサイトには、前日からの日本海荒天の影響で、敦賀への到着が1時間30分遅れになりそう、っていう予告が出ていたです。
 今はもう、波も静かになっているのですが。
 てことで、私1人だけが、連絡バスで運ばれたのでした。

 この旅の前の様子はこちら をどうぞ(^^)。

■10/09/30 新日本海フェリー「すずらん」乗船記3 敦賀01:00→苫小牧東20:30

 運転士さんにご挨拶をしてバスを降り、早速乗船名簿を記入します。
 ネットから予約しちゃおうと思いつつ、いっつも間に合わなくなってしまうのですよね。
 特に割引とかは無いのに、乗船日の前々日までしか予約が出来ない理由は、良く分かりません(^^;。
 1等洋室にするか、2等寝台にするか、結構悩んだりもしたのですけど、前回は2等寝台だったし、今日は1等洋室にしましょうかあ。
 ついでに、お昼のグリルも申し込んじゃえ。
 “就航40周年”記念特別グリルランチになっているそうですし。
 決済は、DoCoMoのiDにしてみたよ。
 ここもiDが使えるのですねー。
 クレジットカードと違って、カードを取り出したり、サインをしたりする手間が有りません(^^)。
 ただ、暗証番号の入力が必要で、窓口のおねーさんが一々テンキーを差し出してくれるのが、ちょっと申し訳無い感じかも。
 運賃が17,600円、お昼のグリルが2,500円、それぞれ別々の処理になります。

 それじゃあ、上の待合室で、待機だね。
 乗船開始と出航は、いつもと同じ定刻の予定とのことですが、本当に間に合うのかな?。
 そんなことを思いつつ。

 待合室でのんびりしていたら、やっぱり20分程、乗船開始が遅くなるとの放送が流れたのでした。
 ちなみに私は、出港と出航の使い分けの違いが、どうも未だに良く分かっていません。
 陸から見たら出港で、船から見たら出航とか、そういう解釈でいいのかしら。
 どうにも頼りないです(^^;。

 時間になると、エスカレーターが動き出して。
 例によって私は、一番最後でいいや、なんて思って居残っていたり。
 そうしたら、係の人に声を掛けられてしまうのでした。
 はあい、乗船しまあす。
 人道橋へと向かって歩いて行って、「すずらん」の船内に入ろうとした所で、クルーに制止されます。
 車輌の積み下ろしで船が傾いているので、暫くお待ち下さい、とのことで。
 そのままぼーっと待っていたら、後から来たお客さんが、私を追い抜いて、そのまま船内へと入って行ってしまったよ。
 あれれー?(^^;。
 うーん、微妙に忘れられちゃってるみたい。
 もう乗ってもいいのかにゃ?(^^;。
 傾き、見た感じではあんまり良く分からないです。

 案内所でキーを受け取って、グリルの案内を受けましょう。
 時間は、いつもよりちょっとだけ遅く、12:30が指定されたです。
 メニューは、通常と特別のどちらがいいか尋ねられたので、勿論特別版でお願いして。
 特別メニュー期間中でも、どちらかを選べるのですね。

 お部屋はこんな感じで。

 空調の吹き出し口にも荷物を置いたり出来て、便利なのです。
 新日本海フェリーの社名が入った歯ブラシが置かれていたので、記念に1つ貰って帰ろうっと。
 便箋と封筒は、沢山有るからいーや(^^;。

 私はまず、お風呂に行きますよん。
 「すずらん」のお風呂は、脱衣場も浴室も、そんなに広く有りませんものね。
 お風呂には、さすがにまだ誰も居なくって、私が出て来ても、誰も入って来られませんでした。
 やっぱり、空いてるのかな。
 翌日になっても、一緒になるのは1人か2人でしたから…。
 ちなみに私は、都合3回、お風呂に入っていたりします。
 乗船してすぐと、朝起きてからと、下船前。
 それで、各々1時間近く入っていたり。
 いつもそんな感じかなあ。

 やがて出航時間が近付いたので、 プロムナードを通って、ジャグジーデッキに出てみます。
 あ、でも、車輌の積み込み、まだ結構かかりそう…。
 乗用車も、まだ10台位が待ってますし。
 なので、私はお部屋に戻ってしまったのでした。

 その後、銅鑼の音が鳴り響き、蛍の光が流れた所で、出航なのです。
 約25分遅れかな。
 放送では、15分遅れって言っていたけれど…。
 繰り返し流れている船内放送によると、通路の手摺にタオルは干さないで下さい、とのことで。
 安全の為なのですって。
 貴重品は、備え付けの封筒サイズなら、案内所で預かってくれるそう。
 01:45になると、浴室と売店は閉鎖して、自販機でのアルコール販売は、05:00からとのことで。

 私はもお、とってもとっても眠くって、さすがにもう限界なのです。
 昨日は殆ど徹夜だったですし…。
 今までは、青春18きっぷで来るにしても、新幹線で来るにしても、車内でかなりの時間が有るから、結構お昼寝していたのですけど。
 小松経由の今回は、乗り継ぎがかなりこまめで、しかも真新しい景色に心を奪われていたので、全く寝れなかったのですよね。
 眠いのも当然なのですよ。
 今日の日本海は揺れも全く無くって、ぐっすり眠れちゃいそう。

 翌朝は、レストラン開店を告げる放送で目は覚めたものの、やっぱり眠くって、とても起きられませんでした。
 二度寝したり、三度寝したり。
 起きたのは、船長さんの挨拶が流れる頃で…。
 あ、朝ご飯を食べ損なっちゃいました。
 別にお腹は空いてないですけど。
 10:30頃には、「すいせん」と擦れ違う筈なのですが、特に案内は無く、ジャグジーデッキから覗いても、そんな気配は全く無いので、船内を散歩の後、お部屋に戻ってしまうのでした。

 11:00が近付くと、カフェにてビンゴ大会が開催されるとの案内が有って、私も参加してみましたあ。

 ビンゴのカードを貰って、カフェのイスに座っていたら、「すいせん」の案内が流れたです。
 11:00丁度、ビンゴ大会の開始と被ってしまったですね。
 なので、「すいせん」が通り過ぎてから、ビンゴ大会は開始なのです。
 私は、デッキに出ようかなあ、なんて思いつつ、どうせ汽笛は鳴らさないだろうし、まあ別にいっか、みたいな感じで、イスに座ったまま、窓越しに「すいせん」を見送ったのでした。
 上の写真、真ん中の窓から、「すいせん」が見えますでしょ(^^)。
 私の予想通りに、「すいせん」と「すずらん」は、共に汽笛を鳴らさず。
 それとは別に、フォワードサロンの窓も、全て塞がれていました。
 ある意味、期待を裏切らない「すずらん」なのです。
 寂しい話ですけどねー。

 それはともかく、ビンゴ大会、開始だよ♪。

 新日本海フェリーの、40周年記念企画とのことで(^^)。
 新日本海フェリーの歴史は、「すずらん丸」っていう船から始まったっていう解説が有りました。
 この「すずらん」の、大先輩なのですよー。

 ビンゴ大会の参加者さんは20人。
 私は3番目位にリーチになったけれど、結局何も当たらないのでした。
 途中で景品が追加されて、半分の10人には、何か当たったのですけどねー。
 あらら。
 1等の景品は、船内で使える10,000円分の利用券、2等はオーセントホテルのスイーツの宅配、3等は新日本海フェリーの携帯ストラップでした。
 レストラン担当のクルーが、軽妙な司会で盛り上げて下さいましたよん。
 ちなみに私は、この中で唯一の○○だってことが、お客さんへの質問の中で発覚したです(笑)。
 ○○が何かは、内緒だよ。
 個人の尊厳に関わることなので…(←?)。

 デッキに出てみると、空も海も、とっても青くって。
 もお一面の青って感じ。
 それぞれに、少しずつ違う感じの青。
 心が安らぎます。
 青は全ての起源だし、サムシングフォーに「青いもの」が含まれているのは当然かな、なんて。
 なんて、1人で納得していた私なのですが、下船後に調べてみたら、サムシングブルーは聖母マリア由来なんですって。
 勝手な思い込みは、時には大間違いに繋がるです(^^;。

 ジャグジーデッキ、もうちょっとだけでも景色に近付けるといいのですが、高速船なんですもの、仕方が無いのかな。
 あ、陸からは随分と離れているので、携帯の電波は届きません。
 100キロ以上離れているそうですから。
 それでも、結構ゴミが流れていたりするので、海全体だと、いったいどれだけのゴミが有るのやら…。

 それじゃあ、お昼のグリルですねー。
 通路からそっとグリルを覗いてみると、やっぱり1人分の席しか用意されていなくって、私1人の貸切みたい。
 もう、慣れちゃいました。
 1人で伸び伸びご飯にしまあす。
 でも、やっぱり何だか、気まずいですね。

 先程、ビンゴの司会をしておられたクルーが、お料理を運んで下さいました(^^)。
 ドリンクメニューを眺めて、地酒を注文したら、ビンを3つ程持って来て下さったので、その中から1本を選びます。
 私は別に拘りは無いので、ビンの色とラベルだけでチョイスしたよ。
 本当は、お酒自体、別に要らないのですけど、お酒でも飲まないと、たった1人で間が持たないのですよお(^^;。

 今回の限定メニューは、
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オーセントホテル小樽 金見総料理長監修
“北国初秋の宴”
◆価格:¥2,500
◆ご提供期間:2010年9月15日〜10月31日出港便
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 とのことです。

 まずは、ここから。
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鉢肴:柿釜白酢和え(柿・海月・水前寺・くこの実)
冷吸:まさかりカボチャのすり流し、揚北あかりのサイコロ芋
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 お品書きは、新日本海フェリーのサイトのリリースPDFから、せっせと写して来ました。
 一応、運んで来てくれたときにも、説明はしてくれるのですが、聞いたそばから忘れてしまって。
 私は、頷いたり、合いの手を入れたりしていただけですもの(^^;。
 入れ物代わりになっている柿の身も、勿論食べられますよ(^^)。

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朴葉盛:秋刀魚照り煮・丸十紅葉・勝栗・揚稲穂・松葉銀杏・有頭海老・枝付枝豆・小芋田楽・焼占地・茶蕎麦松葉揚・酢橘・紅葉麩・若鶏山椒焼
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 これがメインで、食べるのには結構時間がかかるし、そのまま放っておいて貰えるから、幸いでした。
 それでも、進行状態は都度確認されますし、その度に目が合ったりするのは、ちょっと気まずいものが(^^;。
 仕方無いですけどねー。
 それでも懲りずにグリルを利用してしまう、チャレンジャーな私なのです。
 最初、この朴葉盛を写真で見たとき、わ、食べるの面倒臭そう、なんて思ったのは内緒。
 日本人として、お箸をお上品に使える人で有りたいって思いますから。

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ご飯 ヘルシー麦めしイクラ掛け・香の物・椀
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 お漬物にハートが付いているのが可愛いくって。
 わざわざアップで写真を撮ってしまいました。

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水菓子ソルベポワール秋の果物添え
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 最後にお茶が出て来て、グリルは終了です。
 さくさく食べ続けていたので、所要時間は50分程。
 話し相手が居たりすると、もっと時間がかかるでしょうねー。
 スタッフの配置とか、大変そうなのですよ。

 最後に、お酒の代金650円を支払って、手書きの領収書を受け取ります。
 以前は船名の入ったスタンプが押されていて、ちょっとした記念になったのですが、最近は省略されていることが多いみたい。
 「○○様、ありがとうごさいました」って、丁寧に送り出して貰ったです。

 私は船室に戻って、書類の整理でも…。
 しようとしたけれど、一気に日本酒を飲んだりしたので、もうやたらと眠くなってしまって、そのままベッドに倒れこんでしまうのでした。
 結局、3時間位は熟睡していたような(^^;。
 まあこれも、船内の過ごし方としては有りなのですよー。

 丁度津軽海峡を通過しているので、デッキに出て景色を眺めましょう。
 コンテナ船が並んでいるよ。
 個室はやっぱり快適なのですが、快適過ぎて、殆ど部屋から出なくなってしまうのが難点なのです。
 本当は、もっとパブリックスペースを有効活用したいのですよね。
 じゃないと、寝ているだけで終わってしまうみたいで。
 実際、フォワードサロンは、ちょっと覗いただけで終わってしまって。

 以前、別の航路の船内で、フェリーズの取材をされていた金丸さんとお話したとき、船社さんが個室を用意して下さることが有るけれど、個室では取材にならないので、個室は荷物置き場として使って、通常は2等を定位置にする、なんて仰っていたのを思い出したです。
 記事自体、タイアップのときとそうでないときは、勿論書き方を変えなくっちゃいけないそうですし、取材っていうのは、本当に大変そう。
 私は別に取材では無いので、利用したことの無い施設はたっくさん有りますし、船の全てを把握している訳では無いのですけど、それでも折角乗ったフェリーとは、広く深く付き合いたいって気持ちが凄く有りますよん。

 それじゃあ、レストランで晩ご飯ですねー。
 半年前、「トリコロール」の前と後の文字が消えてしまって、「リコロー」になっていた看板、更に文字が消えて、とうとう「ノコロー」になっちゃってました(^^;。
 いっそもお、全部消してしまった方が良さそうです。

 レストランでは、すずらん御前を食べたりしつつ。
 前回と一緒だね。
 少しはおかずが変わっているかも、なんて思いつつも、写真を見比べてみたら、完全に一緒だったです(^^;。
 グリルの後、私もすっかりお顔を覚えてしまったクルーが、苗字に様付けで、○○様って呼んで下さるのが、ちょっとだけ照れくさかったです。
 レストランから帰るときにも、またまた「○○様、ありがとうございました」なんて言われてしまって。
 やっぱり、照れくさいのです(^^;。

 そんなこんなで、苫小牧東港、定刻での到着です。
 朝の時点では、15分程遅れていたのですが、ちゃあんと元に戻ったですね。
 キーの回収の後、私は荷物をまとめて、プロムナードから接岸作業を眺めていたのでした。

 港の岸壁には、土砂が積まれていますねん。
 どーしてまた、こんなところに野積みしているのでしょう(^^;。
 それはともかく、お客の下船を待ちわびているお掃除担当の皆さんの横を通って、真っ直ぐにバス乗り場へと向かいます。
 苫小牧駅行きの連絡バスに乗ったのは、5人。
 一般道経由にて、いつもと同じく、約40分で到着したのでした。
 苫小牧の街では、王子製紙苫小牧工場100年記念の文字を、あちこちで見ましたよお。

 この旅の後の様子はこちらをどうぞ(^^)。


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