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旅のしおり

 ここには、駿河湾フェリー(エスパルスドリームフェリー)「駿河」土肥−清水、の乗船記があります。
 会社の旅行で修善寺に来ていた私は、帰りにこのフェリーに乗ろう!って、現地で突然思い付いたのでした。
 車だったら、修善寺から土肥まで、1時間かかりませんもの。
 私だけでも乗るから、土肥まで送って下さいね。
 幹事はかなり遠回りになるって抵抗したけれど、今回の私は頑として譲らなかったのでした。
 このフェリーって、千葉に住んでいても、車以外で行こうとすると、かなり乗りにくいんだもん。
 以前、プランを立ててみたことがあったけれど、どうにもいい行程が組めなくって。
 こんなチャンスは滅多にありませんよね。
 折角だから、みんなで一緒に乗って行きませんか…?。

 例によって、写真は携帯のカメラで適当に撮りました。
 中学生の皆さんが、あちこちに写っていたりもします(^^;。

■07/06/08 駿河湾フェリー(エスパルスドリームフェリー)「駿河」乗船記 土肥12:00→清水13:05

 みんな、ほら、海だよ。
 もうすぐ港も見えて来るよ。
 いいお天気だし、船は怖くないよ。
 気持ちいいよ。
 あのね、船は怖いって思っていると、本当に怖くなっちゃうんだよ。
 でも、自分が笑顔なら、船の全てが笑顔を見せてくれるの。
 それだけ。
 それだけのことなんだよ。
 だから、乗ろ?。
 私と。
 乗ろう、私と!。

 なんてことを車の中で力説したのですが、ちっとも反応が無いのでした。
 おい、こら(^^;。
 まあ、車を載せると結構お高いのは事実ですし、清水だと東京からは離れちゃいますからねー。
 にしたって、全く興味を示してくれないのはどーなのでしょう。
 船旅に誰かを引っ張り込むのって、本当に大変なんだなあ。
 やっぱり敷居は高いです。
 運賃はともかく、時間がかかるとか船酔いするとか…。
 初めてのことだと、やっぱり怖かったりもしますよね。
 でも、怖いっていう気持ちは、いくら大丈夫って言われても消えないんです。
 自分で船に乗って、自分で確かめない限り。
 だから、最初は無理矢理にでも乗せちゃうしかありません。
 私自身が、そんな感じでしたもん。
 その結果が、その人にとって楽しい思い出になるか、辛い思い出になるかは、神様にしか分かりません…。

 そんなこんなで、最終的には一人だけが付き合ってくれたのでした。
 あらら。
 宿酔だったからか、船内では殆どダウンしてましたけど…(^^;。

 港には1時間も前に着いたので、駐車場は空で、船影もまだ見えません。
 海はすっごく澄んでます。
 ここの港は、沖まで見通しがいいですね。
 波が高いと、大変そうだなあ。
 なので、貰って来たパンフレットによると、「田子漁港(西伊豆町)に接岸する場合もございます」だそうです。
 小さな待合室に入ると、窓口にはカーテンが下りていました。
 ベンチに座って、暫く待機。
 色々な掲示が有り、「富士山=見えない、波の高さ=静か、特別室=空有り」みたいな感じで情報が集約されているので、親切です。

 今日は平日なのでダイヤBですが、1便後、1320に臨時運航があるみたい。
 そのおかげで、後でいいものが見れました(^^)。
 ここではお土産も売っていて、500円で釣り竿のレンタルとかもやってます。

 窓口が開いたので、乗船券を購入するよ。
 昨日泊まった宿(夜はホタルが凄く綺麗に見えました)に100円引きの割引券が置いてあったのを貰って来たので、1,900円を払います。
 そのうち、観光バスが2台入って来ました。
 乗っているのは、中学校の修学旅行生みたい。
 これは、賑やかなことになりそうですね(笑)。
 私は、遥か遠くの水平線から、船影が少しずつ大きくなって来るのを眺めつつ…。

 それじゃ、乗船しましょうか。
 今日のお船は「駿河」です。
 カーデッキの両サイドに急な階段があって、そこを登って行くようになっていました。
 船内は中学生で大騒ぎになってます。
 それはそれで、いいことなのかもしれないよ。
 私がうろうろしていても、あんまり目立ちませんし(^^;。

 後部にはデッキチェアが並んでいて、その前の屋台(?)ではたこ焼きを販売中。
 客室側にも売店のカウンターがありますが、そこは使っていませんでした。

 船内に入ると、テーブル付きのシートがあって、その先には売店とトイレがあります。
 上に登る階段は特別室(OCEAN ROOM)への入口で、おねーさんが二人、案内に立っていて。
 特別室の料金券500円は船内の自販機で販売していますが、私は利用しませんでした。
 中学生の皆さんが走り回っていますが、かなり空いてて、座席には余裕があるんですもん。
 売店では、色々なお土産を売っています。
 その中では、駿河湾フェリーオリジナルの苺ブッセ110円がお勧めかな。
 パッケージも、ちゃんとフェリーの絵柄になってますよん。
 掲示によると、船内でのタバコの販売は無いそうですが、ライターとマッチは貸し出してくれるそうです。
 不思議なシステムですね(^^;。
 ちなみに客室内は禁煙で、タバコを吸う人はデッキの指定場所へ出ることになります。

 更に前に進むと、テレビ付きの客席があって、フォワードに窓もしっかりあります。
 居心地いいですよん。
 色々と船の装備が置いて有るので、前方の視界が全く効かないのは残念な所です。

 デッキも両サイド結構歩きでがあって、この「駿河」はなかなか楽しい作りになっていますよー。
 何げにお勧めかもっ。
 船尾のデッキには、両サイドにベンチがあって、投げ輪があって。
 中学生が早速遊んでましたけど、手元が狂ったらしく、一つは海の中へと消えて行ったのでした…。

 ここには、謎の鐘と像もあって、格好の記念写真スポットになっていたみたい。
 片隅には「ペトール\1,000」なる檻があって、???と思ったら、「ペットサークル」の文字が一部消えていたのでした。
 この値段は、結構お高い気がしますけど。

 私はわさび味のたこ焼き\420を買って、船内で食べつつ、適当にうろうろしていたのでした。
 間もなく放送が入って、姉妹船「富士」と左舷側で擦れ違うとのことです。
 あ、今日は臨時便が出ているから、反航が見れるんだあ。
 早速デッキに出て、近付いて来る「富士」を眺めます。
 結構近いね。

 しかも、汽笛まで鳴らすのでした。
 最初に「富士」が鳴らして、続けて「駿河」が応えます。
 わ、楽しいなあ。
 その後、何とブリッジ見学まで行われて、乗船時間はたったの65分なのに、とてもサービスのいい駿河湾フェリーなのでした。
 今日は修学旅行生が乗っていた関係なのかな。
 得をしちゃいましたねん。

 そうこうするうち、清水港が近付いて。
 沖合いでは、陸が全く見えないような所を航行したりもして、なかなか楽しい船旅でした。
 ネックはやっぱり、行きにくいことですね。
 静岡方面から伊豆半島へのショートカットルートっていうのが、本来の使命なんでしょうし。
 東京からなら、高速バスとフェリーがセットになった、「駿河湾サンキューきっぷ」がお勧めです。
 JRバス関東で発売していますよん。

 デッキに出て接岸を眺めていたら、青いツナギ姿のクルーが何人か出て来て、ホウキでデッキを掃いたり、雑巾でテーブルを拭いたりしています。
 大変だなあ。
 たこ焼き屋さんのおにーさんはイスで休憩中なので、その辺りはしっかり役割分担されているみたい。
 たこ焼き屋さんは、きっと別の業者さんなのでしょうね。

 私達もカーデッキに降りて、下船に備えます。
 本日のお客は、観光バスが2台、4tトラックが1台、乗用車が2台、自転車が3人、徒歩は私達2人だけでした。
 結構少ないのかな…?。
 降りてみたら、それなりに乗用車が乗船を待ってましたけど。
 そんな感じで、徒歩の私達が真っ先に下船したのでした。

 清水港は、間近に東洋製罐の工場があって、嫌なことを色々と思い出したりしたので、そっちを見ないようにしつつ歩きます。
 以前、お仕事で何だかんだあったのですよー(^^;。
 清水駅への無料連絡バスはちゃんとあるので便利ですが、20分後の発車で、それを待っていては私達のきつきつプランの実行が不可能になるので、1台だけ停まっていたタクシーに飛び乗り、清水駅へと急いだのでした。
 慌ただしいなあ…。
 タクシーの運転手さんによると、新造船「富士」に比べて、私達が乗って来た「駿河」はかなり揺れるとの評判だそうですが、とても穏やかな航海でした。
 この旅の後の様子はこちらをどうぞ(^^)。
 1日目は社員旅行でしたけど、2日目は個人旅行へと移行します。
 翌朝、宿でテレビを見ていたら、この駿河湾フェリーのCMが流れていましたよん。


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