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旅のしおり

 ここには、新日本海フェリー「すいせん」敦賀−苫小牧東の乗船記があります。
 今回、本当は舞鶴航路に乗りたかったのですが、青春18きっぷだけで行こうとすると、時間がかなりキツキツなので、無理無く行ける敦賀に決め☆。
 「すいせん」には、これで3回目の乗船になります。
 この旅の前の様子はこちらをどうぞ(^^)。
 敦賀の駅には21:49に到着したよ。
 21:55の連絡バスにも楽々間に合いましたけど、次の22:35に乗ることにして、最初の便はお見送り。
 21:55発は乗客0で発車して、次の22:35発も、乗ったのは私一人だけなのでした…。

 左の写真は、大雨の中やって来た、姉妹船「すずらん」です…(^^;。

■08/08/20 新日本海フェリー「すいせん」乗船記3 01:15→20:30

 雨がかなり激しくなって、連絡バスから降りた私は、ターミナルの建物へと駆け込みます。
 今回も予約はしていません。
 ネットの空席照会だと、2等のみ△で、他は全て○でした。
 今日の運賃区分は、期間Bとなります。
 カウンターで、2等寝台12,700円、昼と夜のグリル7,750円を支払ったよ。
 徒歩の乗船開始は、いつも通り23:30とのことでした。
 もうすぐだね。
 車とバイクは、出航直前の01:00になるそう。
 待ってるの大変そうだなあ。

 私は、通信を完了させてから(←?)、23:50頃に乗船したです。
 とりあえず、自分のベッドに荷物を置いて、早めにお風呂へ。
 さすがに、まだ誰も居らっしゃいませんでした。
 のんびり。

 お風呂から上がってエントランスを歩いていたら、突然後ろから名前を呼ばれたので、びっくりしたよお。
 びくっ、なんてしちゃったもん(^^;。
 クルーからグリルの時間の再確認が有って、お昼は最初13:00で案内されたけれど、「団体さん18名と一緒でよろしければ、12:00でいかがでしょうか」とのことで。
 あ、それでもいいですよー。
 「13:00ですと、夜の18:00と時間が近過ぎますし…」。
 確かにそうですよね。
 ちなみに私は、最後までちゃんと話を聞かない人ってゆーか…(←?)。

 その団体さんは、さっき点呼を取っているのを見かけました。
 お部屋は特等でお昼はグリルだなんて、結構いいツアーなのですね。
 朝はバイキングのチケットが、夜は1,500円分のチケットが配られるそう。
 そんなこと、別にどーでもいいんですけど(^^;。
 皆さん、かなりお歳の方々です。

 私はベッドに戻って、もう寝ちゃおうっと。
 雨でデッキには出られそうにありませんし、フォワードサロンは夜間閉鎖になってますし。
 売店で売ってるおにぎりを買うかどうか、ちょっと悩んだりして。
 「すずらん」「すいせん」には、新日本海フェリーで唯一、2等寝台のベッドランプにコンセントが有るので助かります。
 シーツもちゃんと2枚あるよ。
 私のベッド、お部屋の入口扉の真ん前なのですが、特に人の出入りが気になったりはしませんでした。
 皆さん、扉は静かに開け閉めされていましたし。
 逆に、私が大きな音を立ててしまったり。
 扉にストッパーが無いので、勢い余って、後ろの壁に扉をぶつけちゃって…。
 すいませんすいません(^^;。

 出航したのも気付かずに、朝までぐっすり眠ったよ。
 ちゃんと起きたのは、09:30頃。
 とりあえず船内を一回り。
 やっぱり空いてるです。
 エントランスに置かれている日経新聞を手にとってみたけれど、昨日の朝刊ってことに気が付いて…。
 当たり前ですよね。
 そのままラックに戻しました。

 カフェが開いていたので、メキシカンサンド320円とアイスコーヒー200円を買ってみたよ。
 最初、アイスの種類を聞き返されたので、アイスコーヒーに種類があるの…??、なんてパニックを起こしかけたのですが、お店の方がアイスコーヒーとアイスクリームを聞き間違えていたのでした。
 ほっ(^^;。
 にしても、このメキシカンサンド、パッケージもそのまんまに出て来るのが、微妙に寂しいです。
 他には、ロールタコス230円、お好み焼き串120円、モーニングセット350円なんていう、軽食メニューが有りました。
 モーニングセットは、ロールパン2個とドリンクだけの、かなりシンプルなセットなの。
 ぼーっと海を眺めていたら、オレンジ色をした、近海郵船のRORO船がやって来ました。

 程無く、姉妹船「すずらん」との反航案内が流れて。
 いそいそとデッキへ出て行きます。
 ジャクジーにも、お水はちゃんと張って有りますねん。
 ジンギスカンの案内も有るです。
 ずっと雨なので、利用者さんは誰も居ませんけど…。
 見通しも効かないなあ。
 でも、姉妹船との擦れ違いは、船旅で一番のイベントだと思うのです。
 これが新日本海フェリーの醍醐味、わくわくします。
 遠くから「すずらん」が近付いて来て、「すいせん」が汽笛を鳴らし、2隻が擦れ違ったのでした。
 えーと、「すずらん」は汽笛を鳴らさなかったけれど…。
 きっと、船長さん同士の仲が悪いのですねー。
 …本当は、風が強かったから聞き取れなかったんだと思います(^^;。
 その風も、きっと何かを言おうとしてるんですよお。
 なんてねっ。
 その後少し経ってから、船長さんから挨拶の放送が流れました。
 この先は、ちょっと波が高いみたい。

 お昼ご飯は、グリルだよ。
 団体さんと離れて、ぽつんと私のテーブルが用意されていました。
 18人分のテーブルが用意されているのは、壮観です。
 スタッフさんが4人も居て。
 日本酒を頼んだら、グラスが空になるとちゃんと注ぎに来てくれました。
 これって、いつものひとりぼっちのときでは有り得ません。
 ちょっと嬉しい。

 あ、でも、とうとう18人全員は揃いませんでした。
 食事が始まってからも、何人かがぽつりぽつりと退席して。
 洋風の食事が口に合わないのかとも思いましたが、皆さん船酔い気味で、食欲が無かったからみたい。
 あ、そういえば、ちょっと揺れてますものね。
 これが船旅の弱点なのです。
 私はちゃんと、元気だよ。

 2,500円のランチは、「ジュエ」。
 以前とはメニューが変わっていました♪。

 オードブルの、小樽産水蛸のカルパッチョ、 南瓜ピクルス添え。
 それから、パン。

 メインのお皿。
 左が魚料理バージョンで、サーモンのパートフィロ包み焼、とうもろこしのソース。
 右が肉料理バージョンで、サラダポークの余市産赤ワイン煮。

 デザートは、道産トマトのグラニテ・余市産りんごタルト。
 甘くないデザートって、初めてでした。
 それからコーヒー。

 私は何故か、メインのお料理、魚料理と肉料理、両方を食べていたりします。
 肉と魚のどちらを選んだかで席割りをしていたみたいなのですが、係の人が間違えちゃったらしく、肉をオーダーした私の所に、魚が運ばれてしまったのでした。
 私は、1/3位食べた所で気が付いて。
 同時に、「あ、間違えて出しちゃった!」なんて声がバックルームからも聞こえたです(^^;。
 私はどちらでも構わないので、「いいですよ、別にこのままでも…」って言ったのですが、それを最後まで言い終わる前に、食べかけのお皿は下げられてしまいました(^^;。
 まあ、私が良くっても、会社としてはそういうわけにはいきませんよね。
 ちょっと勿体無いけれど…。
 改めてお肉を食べました。

 お腹がいっぱいになったので、フォワードサロンへ行ってみると、雨と風が結構強くなってるみたい。
 時々、船首から波が巻き上がって、フォワードサロンの窓にびしゃっ!と打ち付けています。
 一瞬だけ、視界が0になっちゃう。
 エントランスの扉越しにデッキを覗いてみると、デッキにはでっかい水溜まりが出来て、上階への階段からは雨水が凄い勢いで流れ込んで居るのでした。

 船内には、揺れているとき特有の、気怠い雰囲気が漂います。
 私は、カフェ前のイスに座って、呑気にパソコンを打ってたりとかして。
 お風呂にもまた行ったよ。
 津軽海峡に差しかかったので、本州から北海道へと移り変わる景色を眺めつつ…。
 「ナッチャン」でも見えないかしら。

 夜のグリルの時間が近付いたので、一旦自分のベッドへ戻ったのですが、あれれ、何だか気持ち悪くなって来ちゃった…。
 ちょっとこれはまずいかも。
 少しだけベッドで横になってから、グリルへ。
 多分、大丈夫だとは思うのですが(^^;。

 グリルには、私の席の他に、お二人分の席が用意されてたです。
 あ、ひとりぼっちじゃないんだ♪。
 なんて喜んだものの、とうとうそのお二人は来られなくって。
 クルーが確認した所、船酔いでダウンされてしまったみたい…。
 テーブルも片付けられてしまいました。
 やっぱりひとりぼっちです。

 5,250円のディナーは「北の風」。

 前菜(3種)は、蛸やわらか煮、きびなご甘酢、玉子豆腐海水雲丹添え。
 冷吸は、冷たいポテトスープ。
 旬の刺身三種は、蝦夷ぼら貝姿盛、積丹産牡丹海老、カンパチそい切り。
 玉子豆腐に雲丹を載せるのって、何か意味があるのかしら(^^;。
 ポテトスープはドロっとしているので、かなり飲みにくいです。
 これをお上品に飲むのは、至難の業かと…。
 お箸でつっ突いてみたりして。

 強肴は、豚の角煮、鮑の柔らか煮、細魚の砧巻き、蝦夷鹿西京焼き、帆立貝呂焼、蟹身変り酢、蛍いか衣揚。
 テーブルの上が賑やかになりました☆。

 お食事は、十五穀米、香の物、汁椀。
 とろろをかけて頂きます。
 デザートの水菓子が、北あかねシャーベットとフルーツ添え。
 この後、日本茶が出て来ます。

 えと、さすがに量が多いっていうか…(^^;。
 途中でかなり苦しくなっちゃった。
 折角、美味しいのにな。
 あ、一緒に頼んだ、余市のワインも美味しかったよ。

 それとは別に、途中から私もかなり船酔いの症状が出て来てしまって…。
 気分が優れません(^^;。
 係のおねーさんが色々と話しかけてくれるのですが、返事をする余裕も無くなって来たです。
 困りましたねえ。
 船酔いしかけてるときにイカを食べると、かなり危険な状態になる、っていうことも分かった今回なのでした(^^;。
 折角のディナーなのにい。

 そろそろ船酔いは克服したいなあって思うけれど、そう簡単には慣れません。
 そんなにしょっちゅう、船に乗っている訳でも有りませんし。
 私、駄目だな。
 波が高いのは分かっていたのに、調子に乗ってグリルを申し込んだりして。
 恥ずかしいなあ…。
 …泣いちゃおうかしら(^^;。
 お昼まではそんな萌しは無かったから、油断しちゃいました。
 まあ、頭が痛いだけで、吐き気とかは無かったのが幸い、かな。

 ともあれ、十五穀米のご飯は半分残してしまいましたが、デザートはしっかり食べて、お茶を飲むのもそこそこに、急いで自分のベッドへと戻ったのでした。
 早く横になりたくって。
 お食事の後、すぐに寝るのはお行儀が悪いけれど、そんなことも言ってられません(^^;。

 暫くすると、苫小牧東港接岸の案内が流れて来ました。
 もうちょっと休んでいたいかも。
 まあ、揺れは既に収まってますから、立ち上がりさえすれば、もう船酔いの症状は有りません。
 後腐れの無いのが、船酔いのいいところなのです(^^;。
 荷物を片付けて、シーツと毛布を畳んで、と。

 新日本海フェリーの高速船は、どちらの航路も朝起きてからの乗船時間が長いので、1泊でものんびりゆったり船旅が楽しめて、私は大好きです。
 グリルやカフェ、フォワードサロンだって有りますもん。
 千葉からだと敦賀も舞鶴も遠いのですが、それでもわざわざ出かけてしまいます。
 次は、「はまなす」「あかしあ」に乗ろうかな。

 レストラン前の通路から、タラップが付いたのを確認して、下船するよ。
 敦賀の連絡バスは私一人だったけれど、徒歩下船の方もそれなりに居らっしゃいます。
 苫小牧行きと札幌行きのバスにも、それぞれ数人ずつのお客さんが乗って。
 札幌行きの連絡バスに乗るのは初めてです。
 JR北海道バスの運転士さん、高速道路は結構飛ばしていたなあ。
 フェリーターミナルを出てすぐの所にある日高本線の踏切では、上りの電車が駆け抜けて行きました。
 この時間に該当列車は無いけれど、遅れていたのかな?。
 札幌駅前バスターミナルには、21:45頃の到着となりました。
 この旅の後の様子はこちらをどうぞ(^^)。


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 ゆかねカムパニー ©C.Maya 2008