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旅のしおり

 ここには、オーシャン東九フェリー「おーしゃんうえすと」新門司−東京、の乗船記があります。
 2泊3日の船の旅、船内ではゆったりのんびり過ごせそう。
 楽しみだね。
 パソコンを使っての雑用とか、一気に片付いちゃいそうですもん。
 景色だって、しっかり眺めなくっちゃ。
 なあんて、実際には、低気圧と一緒になって北上して来たので、2泊3日の間、ずっと船酔いで苦しんでいたのでした。
 かなり揺れていたけれど、クオカードが貰えるだけの揺れでは無かったみたい。
 あれでもですかあ(^^;。
 オーシャン東九フェリーに乗船するのは本当に久しぶりで、その間に社名がオーシャントランスに変わっていますが、ここではそのままにしておきますね。
 地名の表記も、公式サイトでは「北九州」なのですが、乗船券では「新門司」になっていたので、乗船券に準じておくです。

 新門司の待合室から覗いてみたら、今は亡きシャトル・ハイウェイラインと同じく、産業廃棄物運搬船の黄色い看板が掲げられていました。
 旅客も乗船するフェリーなんですもん、わざわざこんな看板を掲示しなくっても良さそうだけれど。
 施行規則で定められているそうなので…。
 この旅の前の様子はこちらをどうぞ(^^)。

■10/05/22 オーシャン東九フェリー「おーしゃんうえすと」乗船記2 新門司19:00→09:30徳島11:30→東京05:30

 小倉のエキナカで、お菓子なんかの買い物をして、と。
 JR九州管内でもSuicaが使えるようになって、とっても便利になりました。
 ついでに、職場へのお土産を買って、駅弁も一つ調達しておいたよ。

 ターミナルまで送迎のタクシーは、門司駅を17:50に発車します。
 10分前に改札口前へ行くと、タクシーの運転手さんが旗を持って立っていました。
 300円を支払って、タクシー利用券を受け取ります。
 この利用券、乗車のときと下車のとき、いつ渡せばいいのかなって思ったら、特に回収はされなかったです。
 時間になったら呼んでくれるそうなので、改札口の辺りを適当にうろうろして過ごしましょう。
 今日はもう一人の利用者さんが居ました。
 程無く、運転手さんに引率されて、タクシーへと向かいます。
 とゆーか、時間まで、まだ2分近く有るのですけど…。
 早発だよー。
 いいのかにゃ。
 なんて思っていたら、乗り場へ直接、男性が走って来られて。
 これで、計三人ですね。

 外は結構な大雨なので、タクシーを屋根の有る所まで移動して来てくれるのかと思ったけれど、そんなことは有りませんでした(^^;。
 乗り場まで歩いて、荷物をトランクに収納したら、びしょびしょです。
 まあ、傘をさすのも面倒だったですから…。
 タクシーは、阪九や名門の送迎バスとは全く違った道を通ってターミナルへと向かったので、真新しい景色が新鮮だったよ。

 オーシャン東九フェリーのターミナルに来るのは初めてだね。
 運転手さんに挨拶して、下車なのです。
 階段を上がって、乗船名簿を記入して、乗船券の発券を受けましょう。
 長旅になるので、1等寝台にしようかな。
 特に予約はしていません。
 今年も一応、コムレイドカードの更新はしていたので、コムレイドカードを提示して、1割引になりました。
 1等運賃25,450円に寝台料金2,760円を足して、28,210円。
 さすがにお高いのです。
 フェリーの運賃としては、私が今までに支払った最高金額だったりしますよお(笑)。
 なので、乗船するかしないか、かなり悩んだのは内緒なのです。
 クレジットカードで支払って、と。
 帰宅後、コムレイドカードの公式サイトを見に行ったら、予約必須&現金払いのみ、なんて書かれていたので、びっくりしちゃいました。
 はわわ、今までずっと、予約無しのクレジットカード払いにしちゃってましたよお(^^;。
 窓口では、特に何も言われなかったけれど…。
 ごめんなさいです。

 まだ乗船開始まで時間が有るので、階段を降りて、玄関まで戻ってみます。
 壷とか置いて有りましたあ。
 1階には、トラックの受付用らしい端末が置かれていて、これは東京にも有りましたよねー。
 お外は相変わらずの雨降りで、これじゃあ外には出られません。
 待合室に戻ると、乗船待ちのお客さんは5人でした。

 時間になって、乗船です。
 さくっと乗船しちゃいましょう。
 人道橋の途中では、ここだけ屋根が無いので、係の方が傘を差し出して待機していてくれました。
 一人ずつ、傘を手渡してくれて。
 ありがとうございます(^^)。
 ちょっと申し訳無い感じだよー。
 使い終わった傘は、そこに置いておいて下さい、とのことで。

 案内所でキーを受け取って、自分の部屋を探しましょう。
 以前は、おねーさんが荷物を運んでくれたのですが、今はそういうサービスはしてないみたい。
 私としては、その方が嬉しいかな。
 自分の荷物を他人に委ねる習慣が有りませんから…(笑)。

 お部屋は以前と変わっていませんでした。
 懐かしいね。
 特にリフォームもされていないんだ。
 前回は気が付かなかった、ロッカー内のタオルと石鹸を確認して、と。
 特にオーシャン東九フェリーの社名が入っていたりはしなかったので、そのまま棚に戻して、持ち帰りはしませんでした。

 窓のところのソファーはかなり便利で、使い勝手がいいのですけど、さすがに汚れ過ぎですよねー。
 シミが凄いのです。
 ちょっと残念な気持ち。
 そろそろリニューアルが必要みたい。
 ちなみに私は、ベッドから枕を持ち出して、ソファーでこてんと寝てしまうのがお好みなのです(笑)。
 窓の外は、ダクトが視界を塞いでますねー。
 あ、前回もこんなだったっけ。
 もしかしたら同じ部屋なのかなって思ったけれど、ベッドの位置が左右逆だし、違ってました。

 船長さんからの案内によると、この先、波の高さは2.5mで、低気圧の影響で風が強く、多少の動揺が予想されるとのことでした。
 また、おねーさんからの放送では、展望浴室を閉鎖することも有ります、ですって。
 その後、お風呂は本当に閉鎖されてしまって、この夜は結局入れなかったのでした。
 早めに行っておけば良かったよお(^^;。

 何故か女子風呂の方にだけ、「船内巡視時間のご案内」が掲げられていたよ。
 この掲示だと、男性が巡回して来るような印象だったりするのですが、そんなことは勿論有りません(^^;。
 ちゃあんと、女性のクルーが巡回して来られました。
 午前04時に巡回とか、大変ですよねえ。

 フードスクエアを覗いてみると、自販機は凄く充実していて、これなら特に持ち込みはしなくっても大丈夫みたい。
 お菓子やアイス、パンの自販機もそれぞれ1台有って、お値段もお安いですよ(^^)。
 ただ、繁忙期には売り切れちゃったりとかもするのかな?。
 一応は、何か持ち込みはした方がいいかも。
 お守り代わりにね。
 助六とカツサンドの自販機が珍しかったけれど、とうとう食べる機会は有りませんでした。
 だって、船酔いなんですもの(^^;。
 同じものが、商船三井フェリーの深夜便にも装備されましたが、あちらは200円も高いのですよねー。
 というか、オーシャン東九フェリーがかなりお安いのですけど。

 20:00になると、うどんの販売が始まります。
 うどんは3種類。
 おにぎり等の販売は無くって、本当にうどんだけなのです。
 朝の営業は無いそうですが、全区間乗船だと食べるチャンスは3回有るし、私は全種類を制覇出来ちゃいますね。
 まずはかき揚げうどんから。

 あ、七味唐辛子をかけ過ぎちゃいましたあ。
 注文してお金を払うと、番号札を渡されて、出来上がるとその番号で呼ばれます。
 私はうどんの良し悪しが全く分からない人なので、味のコメントは出来そうに有りません。
 普通、としか言いようが無くって(^^;。
 うどんの利用者さんは、他にも何人か居らっしゃいましたよお。
 お客さんが何人位乗っているのかは、良く分かりません。

 船内、結構大掛かりな改装をしたのでしょうか。
 定員が随分と少なくなっていました。
 2等も、大部屋では無くなっていたりして。

 夜に覗いてみたフォワードサロンは陰気だったけれど、朝になると明るい雰囲気でした。
 使えそうなコンセントが無いのが、ちょっとだけ残念かな。
 私がここに来れたのは、このときだけ。
 後は、ずっとダウンしていましたもん。
 さすがに、入出港の前後だけは、元気だったのですよー(^^;。

 新門司を出航して、夜も更けて来ると、段々と揺れだすようになりました。
 何とか我慢していたけれど、さすがに限界が来て、ベッドに倒れ込みます。
 ぐるんぐるんと、何だか船が回転しているような揺れ方なのですよー。
 まあ、横になっていれば耐えられるのですけど、起き上がるのは無理みたい。
 仕方無いので、そのまま寝てしまうのでした。

 翌朝。
 起き上がって窓から外を覗いてみると、もう陸が見えました。
 あ、四国だあ。
 橋が見えて、その橋が右側と左側を結んでいて…。
 あれれ?。
 島?。
 こんなところに島なんて有ったんだ。
 携帯が圏内だったので、GPSで調べてみると、伊島と前島と棚子島、なんですって。
 更にWikiで調べると、阿南市の沖合いに有る島だそう。
 初めて知りました。

 徳島が近付くと、揺れも収まって、小倉駅で買って来た駅弁、かしわめしで朝ご飯です。
 朝はうどんの営業も有りませんから。
 これで、手持ちの食料は殆ど無くなったですし、お昼からはフードスクエアを利用することになりますね。
 展望浴室を覗きに行ってみたけれど、やっぱり閉鎖のままでした。
 もう揺れは収まっているのにな。
 こまめには、開けたり閉めたりはしないみたいなのです。
 1等浴室は開いていたけれど、どうも利用する気になれなくって。

 てことで、徳島入港です。
 やっぱり雨が降っていて、デッキに出るのは断念。
 この先も、東京までずーっとひたすら雨で、とうとう一度もデッキに出ることは無かったのでした。
 私は自分のお部屋で、少しだけ雑用を進めて、と。

 徳島を出航すると、改めて低気圧の案内が有り、1時間程度の遅れが出るかもしれません、とのことでした。
 下船後は会社に直行ですけど、遅れは仕方有りませんです。
 1時間や2時間程度の遅れなら、定時には余裕で間に合いますし、ね。
 その後、案内所から電話がかかって来て、東京での下船後、送迎タクシーの予約はしますか?、っていう確認が有って。
 あ、お願いしますう。
 電話だけで予約が完了するのかと思ったら、案内所へ行かなくっちゃ駄目なんだそうです。
 お金を払って、チケットを受け取らなくっちゃいけませんものね。
 早速、案内所まで行きました。

 さあて、この先、船酔いでダウンするのは確実なので、やることをやっておかなくっちゃ、なのです。
 ようやく展望浴室がオープンしたので、早速入りに行きますよー。
 他には誰も居ませんでしたが、揺れに合わせて、湯船からはお湯がざぶざぶと溢れて来ています。
 これはもう、閉鎖になるのは時間の問題かなあ。

 12:00にはうどんの営業案内が有ったので、きつねうどんを食べに行くです。
 やっぱりうどんオンリーでの販売でしたあ。
 そうこうするうち、揺れがますます激しくなって来たので、私はお部屋に戻って、ベッドに倒れていたのでした。
 「おーしゃんいーすと」とのすれ違いを見に行く余裕は有りません(^^;。
 それに、案内も有りませんでしたし…。

 あわわ、揺れてる揺れてる〜。
 またまた、ぐるぐると回転しているような揺れなのです。
 地球が逆さに回っちゃってるみたいな、そんな気分を味わいつつ。
 昨晩より、確実に揺れは大きくなっているよ。
 窓には、雨が激しく打ち付けている音が聞こえていて、きっと何も見えないんだろうな。
 とある方から、イルカやクジラが見えることも有るので、是非探してみて下さい、っていうメールを頂いていたので、私も頑張って探してみようと思っていたのですが…。
 この状況だと、起きているのも辛くって。
 とても無理みたい。
 これじゃあ、乗船報告も出来ませんよお。
 その方によると、酔い止めには、アネロンっていうお薬がいいそうで、船長さんも大量に買っていたりするそうなのですが…。
 買って来ていませんでした(^^;。
 そういえば、カジュアルフェリーのお寿司の自動販売機、無くなってしまったそうですね。

 お昼過ぎからうつらうつらしながら過ごしていた訳なのですが、さすがにトイレには行かなくっちゃなりません。
 立ち上がるの、辛いよう。
 物凄い吐き気がして来るんですもの(^^;。
 起き上がって、服を調えて、部屋の鍵を持って、靴を履いて、扉の鍵を開けて…。
 お部屋を出るまでの行動をシミュレーションしてみると、絶望的になる位、大変そうなのです。
 普段なら、何でもない無意識の行動が、この状況下では果てしなく重く感じます(^^;。
 何とか辿り着いたトイレでは、吐きそうになっちゃいました。
 まあ、トイレなら、吐く場所は沢山有りますからねー。
 そういう問題じゃ無いけれど…。

 夜になると、うどん営業の案内が流れましたが、食欲は全く有りませんし、パスなのですよー。
 展望浴室も勿論閉鎖になっていますが、この揺れの中、うどんを作るのも食べるのも、かなり大変なんじゃないかと…。
 どんな様子なのか見に行きたかったけれど、とても立ち上がることが出来ません。
 てことで、昼過ぎから翌朝まで、私はずっとベッドに倒れていたのでした。

 見ていた光景は、ずっとこんな。
 この光景が、すっかり記憶に刻み込まれてしまったです(^^;。
 ベッドには、頭の所に段差が有るので、ここに枕を置くと、いい感じに寄りかかれるのでした。

 翌朝は、入港の1時間前、04:30に起きました。
 さすがに揺れは収まっていて、私も元気を取り戻しています。
 展望浴室を覗きに行ってみたけれど、やっぱり閉鎖されたままなのでした。
 普段なら24時間入れるから、楽しみにしていたのですけど…。
 まあ、仕方無いですよね。

 荷物の整理をしたりしつつ、窓から覗いてみると、観音埼灯台の明かりが見えて…。
 あ、やっぱり遅れているみたい。
 1時間は遅れているよー。
 昨晩はかなり揺れていたし、もしかしたらクオカードが貰えたりするかもっ。
 …貰えませんでした(^^;。

 外も段々明るくなって、東京湾の景色をゆったり眺めながら、ずっと船酔いだったのを残念に思って、しょんぼりしていた私なのです。
 ちょっとだけ心が裏返ってますよー(^^;。
 でもまあ、旅に出られた喜びは有りましたしっ。
 ここに生きている意味を考えてみたりとか…(笑)。
 本来の入港時刻、05:30になると船内放送が流れ、約55分の遅れが出ているとのことでした。
 以前、カジュアルフェリーで大揺れして、クオカードを貰ったことが有るのですが、そのときは定刻で到着したのにな。
 もしかしたら、スタンダードフェリーは、ちょっとだけパワー不足なのかしらん。
 そんなことを考えつつ…。

 程無く、案内所から下船案内の内線が入りました。
 ルームキーを返却しなくっちゃね。
 放送で「旅の安全をお祈り申し上げますと共に」って流れているのを聞きつつ…。
 工事中の橋を見上げながら、東京港に入港です。
 こんなところに、橋なんて作っていたのですねー。
 ちっとも知りませんでした。
 東京港臨海道路、ですって。

 下船前に買ったホットチリライス200円とシーフードヌードル100円は、会社で食べることにしましょうか(^^)。
 タラップから、送迎タクシーの乗り場へ直行だよ。
 利用者さんは、2人だけ。
 さすがに、徒歩乗船の方は少ないですよねー。
 ご一緒の方も、徳島からの乗船でしたし。
 新門司のターミナルには、東京到着は明後日になります、っていう注意の掲示が有りました。
 長旅の終わりにしては、ちょっと微妙な感じだったりしています。
 タクシーの運転手さんによると、遅れは結構有るそうで、11時になったり14時になったり、今日は早いほうとのことでした。
 なんて、そんなにしょっちゅう遅れているわけは無いのでしょうし、相手がお天気じゃあ仕方無いのですよー。

 雨降りなので、お部屋の窓から見える景色は、新門司も東京も、殆ど変わらない感じかな。
 ダクトちゃんとはずっと一緒(笑)。
 この旅の後の様子はこちらをどうぞ(^^)。


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