■08/04/07 安田産業汽船「フェリーきずな」乗船記 11:30→12:40
今回、車での乗船にしたのは、前後の行程の関係もありますが、とにかくこの航路、乗りにくいのですよね。
長崎側の茂木は便利なのですが、天草側の富岡はその先のバスが不便で、やたらと時間がかかってしまいます。
それならいっそ、茂木から着発の往復乗船にしようかな。
でも、徒歩での往復運賃と、4メートルの片道車運賃は400円しか違わなかったので、車での乗船に決め。
予約がいっぱいで、車での乗船が不可だった場合は、茂木の無料駐車場にレンタカーを停めて、人だけで往復乗船するつもりでした。
当日の朝、熊本市内から富岡へと向かったのですが、天草に入った途端、大雨になっちゃって。
これが凄い土砂降りで、今日のフェリーがどうなるか、不安にさせてくれちゃいます。
雨はかなり凄いけれど、海に波は殆ど無いから、これなら大丈夫って思うのですが。
富岡は状況が違うかもしれませんものね。
もし欠航になったら、迂回ルートも限られちゃうし、レンタカーの返却時間どころか、帰りの飛行機にも間に合わなくなっちゃうもん。
はぁぁ…。
そんなことになったら、落ち込む、超絶落ち込むわ。
あうあう。
09:00になっても欠航の連絡は無く、富岡に着いた頃には、雨はすっかり上がって、青空が広がっていたのでした。
やれやれだよ。
とりあえず、乗船手続きをしよー。
港の周辺は普通に住宅街で、特に何も有りません。
富浦港旅客待合所の中には、簡単なお土産物屋さんと、コーヒー&ピザのお店「ふれあいぽーと」があるです。
「ふれあいぽーと」は09:00から18:00までと、結構長く開いているのですねー。
ちなみに、火曜日は定休日なんですって。
私も早速、シーフードピザとコーヒーのセットを注文したです。
まだ「フェリーきずな」は入港して来ませんし。
なんて、外を眺めていたら、遠くからフェリーが近付いて来るのが見えて。
わ、もう到着しちゃったんだ。
とりあえずお店を出て、ぐるっと回り込んで来る「フェリーきずな」の写真を撮ります。
結構スピードは速いんだなー。
それにしても、ちっちゃい!。
小さいのは感覚として分かっていたつもりでしたが、実物はイメージよりも更に小さかったのでした。
お隣りの岸壁には、県立苓洋高校の熊本丸が停泊していますが、熊本丸の方が立派なんだもん。
「フェリーきずな」が接岸の為に後進を始めた所で、私は「ふれあいぽーと」の店内に戻ります。
でも…。
ピザは勿論、コーヒーもまだ出て来ていなくって。
困った。
困っちゃった。
フェリーの時間に間に合わなくなっちゃうかも。
のんびりしていたら、ピザ咥えて走って来て乗船口でどーん!みたいな、一昔前のラブコメじみたことになりそうだし…。
遅刻、遅刻〜、みたいな。
うわうわうわ、ななな、何かそれって、凄く恥ずかしいよう。
どどどうしよー!?。
そんなこんなの葛藤の後、仕方無く、ピザは持ち帰りに切り替えて貰ったのでした。
持ち帰りの容器代を追加で払って、と。
コーヒー位なら、まだ飲む時間はあるよね。
窓越しに、また写真を何枚か撮って。
お店の皆さん、お騒がせしちゃってごめんなさいでした。
駐車場に戻ると、私の前後に1台ずつ乗用車が居て、本日の乗船は計3台。
係の人が乗船券のチェックに回って来て、乗船開始は11:20からとのことです。
後で確認したら、徒歩乗船の方は居らっしゃらず、折り返し便からも徒歩下船の方は0だったなあ。
だからか、タクシーも居ないのでした。
時間になって、前の車から誘導開始。
あ、バックでの乗船なのですねー。
フェリーというか、渡船のイメージです。
渡船の方が、むしろ一方通行でスルー出来たりしますけど。
私もがたごとバックして、カーデッキの一番奥に車を留置したです。
後ろ、かなりすれすれまでバックするよう指示されました。
船室へと上がると、まずは男女別のトイレと、ジュースの小さな自販機があって。
男性用のトイレは、女性の利用も可っていう掲示が出ていました。
船室は3層に分かれていて、こんな小さなフェリーなのに、かなりの歩きでがあったりします。
わ、楽しいなあ。
何だか探検しているみたいで。
階段は急だけれど、それが逆に雰囲気を出していたりします。
ここは、最下層の船底部屋です。
窓はありません。
階段前のささやかなスペースの両側に、ベンチシートタイプのイスがあって。
こんなお部屋、初めてです。
普段はここを使う人は居ないでしょうけど。
次は、真ん中の客室。
丸窓があるので、そんなに圧迫感はありませんが、高い位置にあるので外の景色は見えません。
前の方には、ちょっとした座敷席があるです。
テレビはあちこちにあるね。
ここがメインの客室。
窓から景色もばっちり見えるです。
他のお客さん3人は、ここに居らっしゃいました。
皆さん横になって寝てましたです。
こういった多彩な船室で、「フェリーきずな」は小型船ながら、定員は125名だそう。
船内は凄く綺麗で、バスの時刻表等の掲示物も充実しています。
そしてここが、私が居場所に決めた小部屋。
靴を脱いで上がるようになっていて、ちょっとしたサロンみたいな感じです。
もしかしたら、昔は喫煙室として使っていたのかな?。
今は船室内の全てが禁煙なので、煙草を吸われる方はデッキの指定場所で吸うことになります。
私はこの隔離させた小部屋で、せっせと先程のピザをやっつけていたのでした。
あは。
なかなか美味しいピザでした。
デッキを歩いて行くと、ブリッジを覗くことも出来ちゃいます。
本当に、何だか楽しい「フェリーきずな」なのです。
そうこうするうち、出航したよ。
岬をぐるっと回って行くです。
冷たい風が気持ちいいね。
この近辺、通詞島周辺はイルカウォッチングが有名で、バンドウイルカが沢山棲んでいるそうなので、私も一生懸命海を眺めていたのですが…。
とうとうイルカさんとは巡り会えなかったのでした。
この2週間後、イルカウォッチングの船に乗船した友人は、ちゃんとイルカと出会えたそうで、羨ましい話なのです。
まあ、その友人は、荒れた海に揉まれて、船酔いで完全にダウンしちゃったそうですが(^^;。
こちらも、結構がたごと揺れてます。
「フェリーきずな」はずんずんと進んで、乗船時と同じく、何だか燃える歌が鳴り響き、下船の案内が流れたのでした。
汽笛を鳴らして、茂木に接岸だよ。
私も車に戻って、下船します。
とりあえず車を停めて、「フェリーきずな」の写真を撮っておきましょう。
塗装があんまり可愛くないことだけは残念な、「フェリーきずな」なのでした。