■14/09/10 ハートランドフェリー「サイプリア宗谷」乗船記 鴛泊08:30−稚内10:10
「サイプリア宗谷」の船名の由来は、レブンアツモリソウの学名から、なのですって。
イメージカラーは茜色。
レブンアツモリソウ!。
知ってます知ってます。
旅行取扱管理者の試験を受けるときに、必ず覚えることになりますから…。
…それだけ?。
それだけ!。
実際には、名前だけしか知りませんでした。
それでも、何となく雰囲気は感じられます。
「サイプリア宗谷」は平成20年5月の就航と、一番新しい船なので、船内もまだまだ綺麗でした。
この便がすっごく混雑しているのは、友人からの情報で、事前に分かっていたよ。
昨日、折り返しの便に乗る前、大勢の団体さんが下船して来たそうですから…。
ツアーの行程を考えると、それも納得なのです。
効率良く動くには、この便しか有りませんもの。
道の駅おしどまりを兼ねたフェリーターミナルは、目の前にもお店が有って。
ターミナル内には、レストランも複数有りますよん。
なかなかお洒落なカフェまで有って。
片隅には、郵便局の出張販売の方まで居ました。
勿論、フェリーが出航したら、がらんとしてしまうのですけど。
まずは、乗船券を買いましょう。
乗船名簿の記入は必要無く、窓口ではクレジットカードも使えます。
なのですが、私はわざわざ、券売機を使ってみたですよー。
楽天Edyにも対応していますが、現金払いです。
2,340円。
とってもシンプルな乗船券なのです。
裏には、カラーでハートランドフェリーのマークが入っています。
下船時にも回収はされませんでしたが、乗船時にハサミを入れたので、ちょっとびっくり。
スタンプじゃ無いよ。
昔ながらの、改札方式なのでした。
2階に上がってみると、これは凄い!。
凄い数の人達が、ずらっと並んでいます。
見事にお歳の団体さんばかり。
平日に動ける人って限られちゃいますものね。
座るのは完全に諦めて、乗船開始後、少し経ってから乗船したです。
船内へと進むと、やっぱり何処も人だらけです。
イス席と座敷席、どちらもぎゅうぎゅう。
離島航路は静かっていうイメージが吹っ飛びます。
観光シーズンのピークは、もっと凄いのかあ。
「サイプリア宗谷」も、夏季は乗船定員を最大にして対応しています。
写真を撮ろうとすると、必ず 誰かが写り込んじゃう。
なので、人口密度の高い、桟敷席の写真は有りません。
デッキのベンチには空きが有るけれど…。
雨が吹き込んで来るのが辛いよー。
売店前のベンチを定位置に決めました。
たった一人のお見送りを受け、「サイプリア宗谷」は出航です。
利尻富士は、雲がかかっていて、その姿を見ることは出来ません。
すぐに、昨日泊まった旅館が見えたよ。
海の前の一軒宿なのです。
特長有る岬を間近に眺めつつ、利尻島は遠ざかっていって。
そろそろ揺れだしたね。
私は、自分の氏名に「うみ」っていう文字が付いているせいか、何か、海って凄く好きで!。
街角でも、ふと潮の香りや波の音が聞こえて来た気になったりもします。
時化の中の旅になっても、旅の思い出は同じだよ。
甘酸っぱいトレーニングは、楽しんだ方が勝ち。
本気のホンキなら、ね。
…なんて書くと、雰囲気出まくりなのですが、要は、船酔いのゲロに耐えろ!、ってことなので…。
あの夏のウニの味も、岬を巡る鳥達も、大好き。
いえ、別に鳥さんを食べようとか思ったりはしませんが…。
以前なら、船内でエサを売っていたそうなのですが、現在は廃止になってます。
船内には、こんなポスターが貼って有りました。
「エサをあげない優しさ」。
あ、成る程なのです。
船内の作りは、結構豪華な感じで、このデザインは好きかも、です。
照明がしっかりしているので、明るく清潔なイメージ。
勿論、レストランや軽食のコーナーなんて有りません。
案内所兼用の売店では、お土産やお菓子を売ってます。
ショーケースから品物を出して貰う、シルバーフェリーと同じシステム。
どこも人だらけなので、1等和室や1等ラウンジ席への変更を希望するお客さんが、続々とやって来ます。
08:38には、昨日眺めた「フィルイーズ宗谷」が、再びやって来ました。
特別な案内の放送も無く、普段のままの、きっといつものすれ違い。
気が付いた人達だけが、揺れるデッキに出て来て、「フィルイーズ宗谷」を眺めます。
幸せになれる人は、幸せをずっと信じてるんだって、私はそう思うのです。
利尻へと向かう「フィルイーズ宗谷」は、小さな点になって、やがて見えなくなりました。
定位置のベンチに戻ると、船酔いらしいおじさんが力尽きて座り込んでいたので、ベンチを譲り、私達は下船口前の通路へ。
もう、稚内の街並みが見えて来ました。
稚内温泉「童夢」はどの辺りかなあ。
GPSで調べてみますが、どうもイマイチ精度が…。
若干の遅れで、「サイプリア宗谷」は稚内に入港です。
たまたま下船口前に居た私達は、さくっと下船。
この頃には、下船待ちの長蛇の列が出来ていました。
下船口は、全部で3箇所位、開いていたよ。
振り返ると、「サイプリア宗谷」の後ろに、北海道遺産、北防波堤ドームが見えています。
ずっと雨降りで、波も高かったけれど、乗船時間は短く、私も船酔いするには至りませんでした。
これからも、秋は秋に、冬は冬に、静けさと平和を伝えて行くのでしょうね。
これでまた、当分、離島航路とはお別れなのです。
基本、乗るのは避けますもん。
偶然ならいいかな。
突然なら嫌かも。