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旅のしおり

 ここには、神新汽船「あぜりあ丸」ワンデークルージング、の乗船記があります。
 この旅の前の様子はこちらをどうぞ(^^)。
 品川を04:35に出発して、普通列車を乗り継ぐと、伊豆急下田には08:03に到着します。
 そこからのんびり歩いて、神新汽船の乗り場に到着っ。
 駅からは、20分ちょっと位。
 離島航路は初めてなので、わくわくするね。
 どの島でも降りずに、下田に戻って来ちゃいますけど。
 今日はとりあえず、下見ってことで☆。

 火曜日の今日は、下田09:20→10:55利島11:00→12:00新島12:15→12:35式根島12:50→13:40神津島14:00→下田16:20っていうコースになります。
 全行程7時間、かなり乗りでがありますね♪。

■09/03/17 神新汽船「あぜりあ丸」ワンデークルージング乗船記 下田09:20−下田16:20

 神新汽船の乗り場は、港の先の方、ちょっとした山の麓に有りました。
 建物の入口横には、カップ麺の自販機が有ったりして。
 それじゃあ、窓口でワンデークルージングの切符を買いますよお。
 「潮の香を浴びながら ローカル航路で、の〜んびり島巡り」と書かれた、楽しい切符が出て来ました(^^)。
 券番は00254。
 「食堂、弁当等の販売はありませんので、各自御用意下さい」とも書いて有って、お昼ご飯を用意してあるか、窓口でも確認されたです。
 運賃はですね、えーとえーと…。
 …いくらだっけ?。
 こらあ。
 券面には5,040円と印刷されているのですが、上から運賃変更のスタンプが押されていて、実際にいくら払ったのか、もう忘れてしまったのでした(^^;。

 追記っ。
 ワンデークルージングは、5,240円とのことです。
 教えて頂きましたあ。
 下船後までお手数をおかけしてしまって、本当にすいません…(^^;。

 このワンデークルージングで乗船すると、もれなく絵葉書をプレゼントして貰えます♪。
 ただ、これから乗船するあぜりあ丸の絵葉書は切らしてしまったそうで、窓口の方に「ゆり丸でもいいですか?」なんて恐縮されてしまって。
 あ、別にゆり丸でもいいですよお(←ちなみに私は、ここの船のこと、あんまり良く分かっていません(^^;)。
 てことで、雰囲気の有る、ゆり丸の絵葉書を頂いたのでした。

 そんな感じに、ワンデークルージングの切符を買っていたら、クルーらしき方から、「何処のサイトでここを知ったのですか?」なんて尋ねられたりして。
 …え?。
 えーとえーと、東海汽船のサイトで…。
 ごにょごにょ。
 咄嗟に出て来たのは、めいっぱい当たり障りの無い、公式サイトだったりしています。
 本当は、こちらやこちらで知ったのですけど…(^^;。

 そう言えば、以前、別の船に乗っていたとき、いきなりハンドルネームを聞かれたことが有りました。
 えとえと、初対面の方に、そんなこと、恥ずかしくて言えませんよお(^^;。
 C.Mayaでーす♪、だなんて。
 もっと普通のハンドルにしておけば良かったな。
 なので、その時は、特にハンドルは有りません、って答えたんだっけ…。
 とても弱っちい私なのです。

 なんてことはともかく、丁度乗船が始まったので、私も乗船しちゃいましょう。
 他の方々は、既にもう乗船されてるみたい。
 とは言うものの、お客さん、10人位なのです。
 皆さんそれぞれに分散していて、一区画以上を自由に使えちゃいますね。

 船内は3層になっていて、結構歩く所が有るし、楽しいです。
 1等と、特2等の区画も覗いてみました。
 あ、あれが噂の花毛布なんだ。
 初めて見れて、嬉しいな。
 部屋の中にまでは入れないので、入口から眺めただけなのですが。
 とりあえず、丸窓の有る区画に荷物を置いて、と。
 さすがに、窓の無い最下層は不人気で、どなたも居らっしゃいません。
 船内は、しっかりお掃除がされていて、とてもとても綺麗です。
 気持ちいいですねー。

 喫煙ルームには、電子レンジが置いて有り、バンドでしっかりとテーブルに固定されています。
 小さなラックには、雑誌やコミックが何冊か置いて有るね。
 壁には、魚拓が貼って有ったりとかします。
 私なんかには、とてもでっかいお魚に見えるのですが、伊豆諸島では、そんなに大物ってわけでは無いそうで。
 それなら、何故ここにそんな魚拓が貼って有るのかっていうと…。
 皆さん、ご乗船されたとき、クルーに聞いてみて下さい(^^)。
 その秘密を知ると誰もがびっくりするそうですが、勿論私もびっくりしました。

 船内の自販機は、ジュースやビール、カップ麺が有って、案内所ではレンジで暖める食品も売ってます。
 実際、何を売っていたのかは、見るのを忘れちゃいました(^^;。
 お箸や袋、セロテープまで有りますねん。
 AEDも、しっかり装備しています。

 と、案内所の写真を撮っていたら、後ろから「やってますね(まにあっくな行動を)」なんて声をかけられて…。
 …うわあ!?。
 いえ、さすがに声には出しませんでしたけど、私は心底びっくりしたです(^^;。
 まさか、こんなときに声をかけられるなんて、思いもしませんもの。
 普通の観光客は案内所の写真なんて撮らないと思いますから、船に興味の有る人間だっていうのは、さすがに分かりますよねー。
 私も別に、隠すつもりは有りませんが…。
 問題は、船に関しての知識が乏しいので、あんまり専門家と思われても困るっていう一点だけで…(^^;。

 先程のクルーの方は、コチャックの操舵室2の管理人さんでもある、toshi@maruさんでした。
 そういう方が居らっしゃること、私も存じていましたが、今の今まで気付かなくって…。
 し、失礼しましたあ(^^;。
 この後、手空きの時間に、色々とあぜりあ丸のことや船のことを教えて頂いて、とっても有意義な時間を過ごすことが出来ました。
 ありがとうございます(^^)。
 諸事情有って、その有意義な時間は、あんまり長く続かなかったのですが…。
 …諸事情って、なあに?。
 それはまあ、私の体調なんかが…、あうあう。

 出航時間が近付いたので、デッキのベンチに座って、岸壁で続く荷役を見物します。
 フォークとデリックで、大径管を2本、吊り上げてるよ。
 5tコンテナもいくつか置かれていて。
 デッキには、お魚を詰める発泡スチロールのケースが沢山積まれていました。
 ゴザ格納箱、なんてのも置いてありますよお。

 汽笛を鳴らしたあぜりあ丸は、いよいよ出航です。
 下田の街から離れて、外洋へと。
 潮風が気持ちいいですねー♪。
 風はちょっと強いですけど。
 私は暫く、デッキのベンチに座って、陸が見えなくなるまで佇んでいたのでした。

 程無く、反対側にでっかいコンテナ船が見えるとのことで、そちらに移動します。
 あの船は、清水へ向かっているのかな…?。
 この頃から、体に微妙な違和感を感じていたりするわけですけど、プロスポーツの選手と違って、違和感を感じたから特にどうこうってことも無いので、そのまんまなのです。

 toshi@maruさんからは、サイトのお話をお聞きして、案内所の前ではtoshi@maruさんやふねきちさんが記事を書かれた、雑誌ラメールを見せて頂き、丁寧な説明をして貰ったり。
 そういうのって、嬉しいです。
 でも。
 でもでも。
 下を向いて活字を追っていたら、何だか無性に気持ち悪くなって来たよお。
 うげ。
 は、吐きそう(^^;。
 お話を聞くのを中断して、私はトイレに走って行ってしまうのでした。
 失礼な話なのですが、さすがにそうも言ってられません…。
 まあ、このときは吐かなかったのですが、とにかく横になりたくって、最下層の船室へ降り、ばたんと倒れてしまう私なのでした。

 ゆらゆらゆらゆら、あぜりあ丸は揺れてます。
 そんなに大きく揺れてるって訳でも無いのですが、この揺れは、この波長は、私にはとっても厳しくって。
 だああ、気持ち悪い!。
 胃の中に、吐くものは何も残っていない筈なのですが、胃液が段々上の方に上がって来るのが、分かるのですよね。
 てことで、吐いちゃいました。
 袋をちゃんと用意しておいて良かったよお。
 船室内にぶちまけてしまったら、大惨事ですもん。
 でも、トイレまで移動する余裕なんて、全く無くって。
 周囲に他のお客さんは誰も居ないので、その点は心安らかなのですが、やっぱり吐くのは気兼ねしますよね…。
 2回も吐いてたりしますし。

 そうこうするうち、利島に到着っ。
 のろのろと起き上がって、デッキに出てみます。
 さすがに、停泊中は船酔いも収まりましたし。
 風が強いなあ。
 その強風の中、荷役が続いています。
 toshi@maruさんによると、今日の揺れは全然大したことは無いそうですが、この先は更に揺れそうとのことでした。
 はわわ。
 それじゃあ、私はまたダウンだよー。
 無理ですっ(^^;。
 私もノーマルな体だったということで。
 ノーノーノーマル。
 この揺れでも船酔いしない人って、一体どーいう体の構造をしているのでしょう…?(^^;。

 私はまた最下層に降りて、倒れます。
 本当は、船首のここより、もうちょっと真ん中の方が、体は楽って思うのですが…。
 真ん中の区画には他のお客さんが乗って来られたし、そもそも私は、立ち上がっただけで吐いてしまいそうなので、身動き出来なくなっちゃってました。
 そんな訳で、新島と式根島では、デッキに上がることも出来ません。
 寝てるのが、一番楽なんですもん。
 それでも何故か、船から降りようって気にはならなくって。
 ただひたすら、横になっていたのでした。
 デッキは波が洗うので、航海中は船室内に居るよう、放送が流れていたのは覚えてます。

 そして、あぜりあ丸は神津島に接近、だよ。
 念の為に新しいゲロ袋を補充すべく、私も起き上がります。
 …そんな理由で起き上がったわけですかあ(^^;。
 toshi@maruさんによると、ここの景色はしっかり見ておいた方がいいとのことなので、頑張って入港前からデッキに上がって。

 大きな大きな壁が、要塞みたいな堤防がそびえ立ち、真っ白な山肌が目前に迫る、多幸湾に入港です。
 凄いなあ。
 港の周囲に、人家は全く見えなくって。
 ここが東京都内だなんて、とても信じられません。
 タラップが架かると、それでも数人の乗り降りが有って、荷物の積み卸しが始まりました。

 デッキに置かれていた発泡スチロール、2tトラック2台分が、手際良く降ろされて行きます。
 風が強いので、うっかりすると飛ばされてしまいそう。
 他には、工事に使うらしい資材、家庭用の冷蔵庫なんかが降ろされて。
 入れ換わりに、乗用車が積み込まれます。
 ナイロンスリングを使って、作業はさくさくっと完了。
 さすが手慣れたものですね。
 タラップの出し入れには、何故かお巡りさんが手伝いに来てたりします。
 離島では、船の発着もちょっとしたイベントなのかしら。
 現実的に、怪しい人や物の出入りをチェックする為、当然お巡りさんも来る必要があるのだなあ。
 タラップを架けるのは、サービスということで(^^)。

 そして、出航。
 次はもう、下田です。
 …まだ、2時間以上かかりますけど(^^;。
 神津島に添って航行している間は、デッキからその景色を眺めて過ごして。
 次に来れるのはいつになるか分からないし、しっかり記憶に留めておかなくっちゃ。

 島から離れて、風も強くなって、私はまた船室に戻って、と。
 そして、当然のようにまたダウンしてしまうのでした。
 階段を降りている時点で、既に気持ち悪くなってましたもん。
 もう、一々その間の描写はしませんけど…。
 げんげろなのですよお(^^;。
 気持ち悪い。
 頭痛い。

 にしても、ネットで見ると、この揺れさえ楽しんでしまえる方々が沢山居らっしゃるのに、この違いは一体何処から来るのでしょう…。
 ぐっすん。
 終わらない揺れは突然過ぎて、どうしたらいいのか。
 初めての離島航路なのに、どーしてくれるのさ。
 せめて、やり直しでしょう。
 でも、次に乗るときも、また大揺れする気がするのは、あながち冗談とも思えません(^^;。
 あー、もうっ。
 と、私がどん底のネガティブ思考に浸っていた所で、ようやく下田が近付いて来ました。

 toshi@maruさんが、わざわざ船室まで来られたのに、私は倒れたまんまでご挨拶をすることになってしまい、大変失礼致しました。
 今思い出しても、赤面ものなのですよー(^^;。
 すいませんすいません。
 私のお間抜けな質問にも丁寧にお答え頂いて、ありがとうございました。
 本当にお世話になりましたっ(^^)。

 とうとう、一回りして戻って来たね。
 早速、神津島で積み込んだ乗用車が運び出されて…。
 それを見届けた後、私はすみやかに撤収です(^^;。

 こんな乗船記を読んで、あぜりあ丸に乗ってみよう!と思う方が居るのか、ちょっと心配になっちゃいますけど…。
 季節やお天気、体調にもよりますから、慎重に準備をするのが吉みたいですよ。
 全てをクリア出来たら、大吉なのです☆。
 この旅の後の様子はこちらをどうぞ(^^)。


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